週刊誌から from weekly magazine 2004 11 4
ニューズウィーク日本版 2004 11.10
「選挙直前に届いた挑戦状」
「わずか数週間前まで、国際テロ組織アルカイダを率いるビンラディンの身柄拘束は、
時間の問題かもしれないと、アメリカの情報機関は考えていた。」
「『あと一歩のところまで来ていると思っていた』と、前出の当局者は言う。」
「しかし、10月29日、情報機関の関係者は、
追跡中の標的が、ニュースキャスターのように振る舞う姿を、
ただ見ているしかなかった。」
「ビンラディンのビデオ演説では、アメリカの財政赤字に言及した。」
最近は、テロリストまで、アメリカの財政赤字を心配するようになりました。
その心配は、当然かもしれない。
自分たちがアメリカを倒す前に、財政赤字でアメリカが倒れてしまっては、
さすがのテロリストも困るでしょう。
しかし、いざとなったら、ビンラディンは、
アメリカ国債を買い支えるかもしれない。
日本には、「敵に塩を送る」という話があります。
この話は、戦国時代に、敵陣において、塩が不足して困っている時に、
見かねて、塩を送ったという話です。
当時は、塩は貴重品であり、生活必需品でもありました。
戦って相手を倒す前に、相手が塩不足で倒れてしまっては困りますので、
「敵に塩を送る」ということになったのでしょう。
現代の「塩」とは、アメリカ国債でしょうか。